2024年のアジアビズ・オンラインは、時代の曲がり角に入った世界情勢や国内問題について、“こんにち的トピックス”を中心にザクザクと斬り込んで参ります。
より身近なケースにスポットを当てる一方で、日本の大手メディアではあまり突っ込んだ報道がされない、より稀少性の高い国際的イシューにも目を向けて行きます。
また、専門性の高い講師陣をお迎えすると同時に、新時代を担う若者の視点にもスポットを当てたいと思っています。
世代を超えたさらなる「フラットな交流の場」が実現すれば本望です。
以下、2024年第1期のスケジュールをご案内します。今年は、アジアビズ・オンラインの問題意識の高い参加者のみなさんとともに、新たな試みにも挑戦します。
1月は、当会メンバーの小田護氏のご協力のもとで、これまでにない「新たな視点」を取り込むことができそうです。
2月は、「インバウンドは地方に潜在する課題を解決できるのか」について、長野県小諸市で活躍する若手人材と議論します。
3月は、中国とインドの国境問題について、ロシア、中国の大使館等で勤務経験を持つ専門家にお話いただきます。
4月以降は、「経済安全保障と地政学リスク」「中国人富裕層から見た日本の魅力」「国際結婚の現代に見る展望と課題」「沖縄と中国」など、
数々のコンテンツを準備しております。3カ月単位、もしくは半年単位でのお申込みも可能です。
2024年、再び皆さまとの熱い議論ができますことを楽しみにしています。
第 1 回 1月25日(木) 20時15分~21時45分
小田護氏と井本正嗣氏をお迎えして 「実は日本の未来は明るい?――それぞれの欧州滞在から日本を見つめ直す議論」
『インドでわしも考えた』は80年代に出版された椎名誠氏の名著ですが、「欧州で私たちも考えました」。
便利至上主義の逆張りを行く欧州、生活上でテクノロジーの恩恵をあまり感じない欧州、お金の使い方がアジア人とはまったく異なる欧州人のライフスタイル・・・。
従来のアジア、中国に加え、今回は欧州の視点を取り入れます。
導入で姫田小夏が問題を提起し、2023年秋にフランスを視察された当会メンバーの小田護氏(京セラご出身)から、日本の金属加工と欧州の航空機産業についてご報告を頂きます。
さらに欧州駐在歴13年の井本正嗣氏(パナソニックご出身)をお招きし、昨年GDPで日本を抜いたドイツを一つの切り口に、戦後の復興から現在に至るドイツの軌跡と今についてお話いただきます。
興味深いのは、いずれの講師も「日本の未来」を悲観していないという点です。中国をめぐる地政学的視点も交え、新たな視点での議論の展開が予想されます。
【プロフィール】 小田護氏
1981年に大学卒業後、1988年まで京都の大手電子メーカーにて勤務。その後1988年に香港へ。
2003年に独立し、中国に進出した大手日系企業の現場改善を中心に企業支援を実施。
また人材育成研修や各種管理システムの構築支援等を行うほか、2015年頃からは日本企業だけではなく中国系企業の現場改善支援も実施(火鍋の海底捞など)。
現在は日本国内で幅の広い製造業の支援を展開。コロナが第5類に移行した2023年5月以降は欧州・東南アジアでの案件が増える。
金沢大学・福井大学・中小企業大学校等の非常勤講師も経験。
【プロフィール】 井本正嗣氏
1957年和歌山県生まれ。大学卒業後1981年パナソニック社入社。一貫して記録メディア、オーディオ・ビデオ機器の海外営業・マーケティング業務に従事。
海外駐在は、パナマ(研修生)、イタリア、ドイツ、フランスで勤務(合計15年)。日本勤務時代も含めて50以上の国を訪問。
現在はジェトロ和歌山貿易情報センターにて中堅中小企業の輸出・海外進出を支援。
ジャーナリスト。ダイヤモンド・オンライン特派記者。アジア・ビズ・フォーラム主宰。上海財経大学公共経済管理学院・公共経営修士(MPA)。
著書に『インバウンドの罠』(時事出版)『バングラデシュ成長企業』(共著、カナリアコミュニケーションズ)『ポストコロナと中国の世界観』(集広舎)ほか。
内外情勢調査会、関西経営管理協会登録講師。ビジネスインテリジェンス協会国際理事。宅地建物取引士。
第 2 回 2月29日(木) 20時15分~21時45分
高橋文行氏をお迎えして 「”半導体戦争”における産業政策と国際競争」
昨年10、12月と中国に2度訪問された日本経済大学の高橋文行教授をお招きし「“半導体戦争”における産業政策と国際競争」についてご報告を頂きます。
高橋先生は同じテーマで上海市科学学研究所にてご講演され、専門家の間で高い評価を得られています。
富士通、フィリップス、NECなどの多国籍企業での勤務経験を持つ高橋文行教授に日本の半導体産業の成功と失敗を分析頂き、
今後サプライチェーンがどう再編されていくか、その最新動向をお話頂きます。
【プロフィール】 高橋文行氏
日本経済大学大学院経営学研究科教授。中国上海生まれ。
日系、外資系のグローバル企業において設計開発、応用技術、製品マーケティング、マネジメント職など
約20年間の実務経験をした後、大学の兼任講師、准教授を経て、2015年より現職。
日本コンペティティブ・インテリジェンス学会会長。経済・経営情報を駆使し、グローバル競争と企業経営に関する研究に従事。
主な著作『成功に導く中小製造企業のアジア戦略』(文眞堂)など。
第 3 回 3月28日(木) 20時15分~21時45分
井出敬二氏をお迎えして 「中印国境問題の歴史をひもとく」
講師の井出敬二氏は『<中露国境>交渉史』(2017年出版)の姉妹編として『<中印国境>交渉史』を現在執筆中です。
中印交渉は毛沢東・周恩来時代の1950年代(1962年の中印戦争で失敗)、鄧小平時代の1980年代(1985年に交渉頓挫)、胡錦濤時代の2000年代(2008年頃に交渉頓挫)の3つの山場が存在しましたが、鄧小平はインドにも「棚上げ」を提案し、両国は国境地帯の現状維持に合意したが守られていない状況だと言います。
チベット統治の問題は中印国境問題に大きく影響しています。インドのデリー、ダラムサラ(ダライ・ラマ政権と研究機関所在)、アルナチャル・プラデシュ州タワン(ダライ・ラマ6世生誕地、最重要の係争地)での調査結果も含め、最新のご報告を準備中です。
【プロフィール】 井出敬二氏
1957 年生まれ。1980 年外務省入省。米国とソ連でロシア語、ソ連政治を研修。ロシア、中国の大使館等で勤務(中国時代の発信は、www.jingchu.jp)、駐クロアチア大使、
テロ国際犯罪担当・FTA交渉日本政府代表など歴任。2020 年外務省退職。ロシア外交アカデミー修士(国際関係論)。早稲田大学大学院修士(国際関係論)。
著書に『<中露国境>交渉史』、『中国のマスコミとの付き合い方』、他。
現在、立教大学法学研究科兼任講師(国際関係論)、ロシア高等経済大学オンライン講師(日本史)、早稲田大学大学院博士後期課程在籍。
ロシアの中国研究学術誌『ロシアの中国研究』の編集外国委員。中国bilibili(Youtubeに相当)に投稿中(「井出桑」「哈日紀」)。ロシア人の様々な声を日本のメディアで紹介中。
≪実施方法≫
ZOOMを使って実施致します(サポートが必要な方はご連絡ください)
・1クール(1~3月・計3回分)4,400円 ・1回単発1,650円
■お申込み方法
下記をご記入の上メールで杉本宛(kiyoshi.sugimoto.ja@gmail.com)にお送りください
(1)お名前のみで大丈夫です
(2)領収書の必要な方は、併せて宛先をお送りください
■お振込先
三井住友銀行/葛西支店(店番823) 普通口座 4673170
名義 株式会社ジェイシーワン
※ご不明の点やお困りのことがありましたらご連絡ください(杉本:080-4344-1628)